- プレイ人数:2~3人
- 予定プレイ時間:2~3時間(キャラ作成時間除く)
※いじめによる自殺の描写があるため、GM・PLともに地雷ではないか先に確認しておくこと
事前準備
- GMはナビを1人、PLは自分のPCを作成する
- なお、今回のシナリオではナビ、PC全員が「同じクラスの同級生」であることが望ましい
- あるいは、「担任の先生と生徒」など、同じ学校内である程度顔見知りであるとスムーズに進められる
導入
あなたたちの学校には、一つの噂話がある。
「かごめかごめ」――夕方、一人でいるとどこからともなくこの歌が聞こえてきて、しばらくの間行方不明になってしまうのだと言う。
被害者は、行方不明になっている間の記憶がないものの、余程恐ろしい体験をしたのか、不眠や悪夢、突発的なパニックになってしまうなどの後遺症を患ってしまうらしい。
さて、あなたたちは人には言えない異能を持っている。
何らかの経緯でそれを知った(ナビ)から、あなたたちは相談を受けた。
「かごめかごめ」の歌を聞いてしまった、助けてほしいと。
GM用の情報
- ナビは、夕方一人でいた時に「かごめかごめ」の歌を聞いてしまった「怪異の引金」である。
- ナビは「かごめかごめ」の噂話を知っていたため、ある意味同族であるPCたちに相談を持ち掛けた。
- ナビがPCたちのことを知った経緯はPLと話し合って決めてもいいし、何らかの経緯としてごまかしてもいい。
- 導入で重要なのは、PCたちが「かごめかごめ」の噂話を調べる動機を持たせることだ。
調査パート
(ナビ)から助けを求められたPCたちは、「かごめかごめ」の噂話について改めて調べることにした。
GM用の情報
- 調査パートでは、主に対物判定を使って情報を入手していく。
- 以下、情報の入手先と判定によって得られる情報である。
- もし、PLが調査方法について迷っているようであれば、ナビから「○○について調べてみては?」と誘導するのも一つだろう。
- また、PLから想定外の調査方法などを提案された場合は、該当しそうなものを当てるか、一旦判定してもらってその結果次第でシモベを入手させてもよい。
「かごめかごめ」について同級生に聞く
- 判定値7~9:夕方、廊下に一人でいると「かごめかごめ」の歌が聞こえてくるらしい
- 判定値10~13:その廊下は学校の最上階にある
- 判定値14以降:学校の最上階には幽霊が出るらしい
- スペシャル:学校の最上階に出る幽霊はかつてこの学校にいた少女らしい※
「かごめかごめ」について先生に聞く
- 判定値7~9:「かごめかごめ」は生徒の間で噂になっている
- 判定値10~13:校長先生や教頭先生はばかばかしい噂だと公言している
- 判定値14以降:あまりこの噂を深追いしない方が良い
- スペシャル:かつてこの学校で屋上から飛び降り自殺した少女がいる※
「かごめかごめ」について図書室で調べる
- 判定値7~9:「かごめかごめ」の歌について知ることができた
- 判定値10~13:「かごめかごめ」には怖い噂が色々あるらしい
- 判定値14以降:昔の新聞をまとめた本にこの学校で起きた事件について書かれている※
- スペシャル:屋上から転落して事故死した少女がいると言う新聞記事を見つけた※
「かごめかごめ」について、裏の職業を使って調べる
- これに関しては、判定値ではなく対応する裏の職業のPCがいるかどうかになる
- サイキッカー:学校の最上階に行くと凄まじい恨みの念がこびりついていることが解る※
- 神憑り:校長先生や教頭先生に近づくと強い穢れの気配を感じる※
- エクソシスト:学校の最上階に行くと悪魔にも似た何かの存在を察知する※
- 陰陽師:校長先生や教頭先生に何者かから強烈な呪詛をかけられていることが解る※
事件の全容
- なお、PLたちの提案によってはこれまでに出した情報以外に下記の情報を断片的に開示してもよい。
- かつていじめによる自殺が起きたが、校長先生と教頭先生により事故死として処理された
- 自殺した少女は『怨霊』となり、自身の死の原因を隠蔽した者に強い呪いの念を向けた
- だがしかし、怨霊となったばかりの少女では彼等を追い詰めることが出来なかった
- 少女は新たな犠牲者を取り込むことで己の力を増し、復讐を遂げようとしている
- 「かごめかごめ」の歌は少女が犠牲者を引き摺り込むためのスイッチである
戦闘パート
ある程度情報が集まり、事件の概要が見えてきた――その時、(ナビ)の脳裏にあの歌が響き渡る。
ふらふらと引き寄せられるように最上階へ向かう(ナビ)、そしてそれを追ったPCが見たのは、これまでの恐怖の念を取り込み実体化した『少女』の姿だった。
GM用の情報
- 調査パートにて※がついている情報が3つ以上集まっている場合は、戦闘せず説得してナビから恨みの矛先を逸らすことができる。この場合、エンディング1となる。
- ※がついている情報が2つ以下、あるいは戦闘で少女を排除するとPLが決めた場合は戦闘となる。
『かごめかごめの少女』
属性:歌 少女
ステータス:心値60 技値60 体値50
御技:
かごめかごめ:判定補助。常時、判定に+5
うらみつらみ:攻撃判定成功時、相手に1の心値ダメージを与える
- なお、『少女』は心値あるいは体値が半減した時点で逃亡する。
エンディング
-
エンディング1:『少女』を説得して恨みの矛先を逸らした場合。
『少女』は(ナビ)から手を引くことをPCたちに約束した。それは――『少女』が無理をしてまで(ナビ)を取り込む必要がなくなったから。翌日、PCたちは校長先生と教頭先生が行方不明になったことを知る。
-
エンディング2:『少女』が逃亡した場合。
『少女』はPCたちの手によって排除された。これで(ナビ)が連れ去られる心配はないだろう。PCたちは(ナビ)とともに帰宅する――翌日、PCたちは校長先生が行方不明になったことを知る。
-
エンディング3:『少女』を消滅させた場合。
『少女』はPCたちの手によって消滅した。これで(ナビ)が連れ去られる心配はないだろう。PCたちは(ナビ)とともに帰宅する。「かごめかごめ」の噂話も、やがて消えるだろう。
GM用の情報
上記エンディングは一例のため、PLからの提案や判定によってアレンジを加えてもよい。
『少女』は消滅しない限り、恨みの標的である校長と教頭を呪い殺そうとするだろう。
PCたちの当初の目的はナビを助けることだが、途中で変わっても構わない。